子犬の頃から吠えるまま2歳になってしまった!今からでも間に合うしつけ法とは

子犬の頃から吠えるまま2歳になってしまった!今からでも間に合うしつけ法とは

「子犬の頃から吠え癖はあったけれど、
気がついたらもう2歳を迎えていた!」

今からでも愛犬をいい子にしてあげたい!
そう思って、改善方法を探す努力を続けているのではないでしょうか。

ちまたでよく見る無駄吠え対策法/改善法にはある盲点があります。

この記事では、
「愛犬の吠え癖を早く直したい」という飼い主さんに勧めるある方法を紹介します。

こんなことありませんか?

お迎えした時はおとなしかったのに…
どうしてこんなに吠えるようになってしまったんだろう?

お家に来て数ヶ月したくらいから、物音を気にするようになり…

チャイムや外を歩く人の足音
バイクや車の音はもちろん、
2階の部屋(犬がいるところと違う部屋)のちょっとした物音に反応したり、

さらには、
何も聞こえないのに、何故か夜に急に吠え出したり

「成長していくうちに環境に慣れて直っていくだろう」
「この子はビビリだからどうしても吠えてしまうな」
そんな毎日を過ごしている間に
気がついたら2歳を迎えていた(吠えるまま成犬になっていた)のではないでしょうか。

なぜ、何にでも反応して吠えるようになってしまったのかを調べに調べ尽くし、
「どれがこの子にあった方法だろう?」
と、いくつもの対策法に明け暮れる日々が続いては

精神的にも労力としても先が見えず、
疲れも溜まるし、気持ちもスッキリしないですよね。

対策法の穴

実は、
「無駄吠え改善のために、無駄吠え対策法を試みる」
この流れでは解決の出口がないことをご存知でしょうか?

いわゆる「対策法」には、大きな落とし穴があります。
(吠えた瞬間叱る、大きい音を鳴らす、抱きしめる、酢水を吹きかけるなど)

それは、「吠えを止める」ことだけを考えてしまっていることです。

「吠えるのがなくなるのだからそれでいいもでは?」

と思うかもしれません。

しかし、(体罰のような過剰なことでなくても)
それではただ頭ごなしに「吠えるな」と犬に押し付けているだけになってしまっているのです。

例えれば、会社の問題を訴える部下に、
「うるさい、理由なんていい、口答えするな」と
ただ制圧するパワハラ上司と同じことになっています。

犬の「だからボクは吠えるんだ」という理由と
人間の「なんでそんなことに吠えるんだ」という疑問はずっと交わることはありません

それならば他に解決法はあるのか

犬の性質をもとにした効率的な解決策があります。

それは、「主従関係を築くこと」です。

言葉自体は、しつけ本やネット記事でもよく書いてありますが、
常に意識して犬に接している人は少ないと思います。

主従関係とは
飼い主さんが、犬から見て「いつも堂々としていて、適切な指示をしてくれる。これからもついていきたい。」と思われる存在であるということです。

逆に、「この人のことは大好きなんだけど、いつもなんだか騒いでるし、よくわからないけどいつも怒ってる」
などの印象を犬が抱いていれば、「飼い主さんについて行こう」とはならないので、
主従関係は成立しないことになります。

この主従関係の崩れが、過敏に吠えるなどの問題行動につながっているのです。

「主従関係を築く」には、
「犬よりも先に飼い主さんの意識や接し方を変える」
ということが必要です。

獣医行動診療科認定医の一人である奥田順之先生も、次のような言葉を述べています。

吠えの原因は多くの場合、生活環境や飼い主さんの対応にあります。
飼い主さんが変わらなければ、犬が変わることはありません。飼い主さんが、愛犬の生活環境や接し方の改善を行えば、愛犬が安心して暮らせるようになります。

犬にとって無駄吠えなんてありません。犬には無駄ではなく、大切な意味があって吠えているのです。その犬の気持ちを理解して寄り添うことができれば、吠えは「無駄」ではなく、あなたに向けた「メッセージ」になるのではないでしょうか。犬がなぜ吠えるのかをぜひ考えてあげてください。

執筆者:奥田順之獣医師

ペットメディカルサポート株式会社ウェブサイトより

獣医行動診療科認定医とは・・・
獣医師の中でも、動物行動学(動物の心理や精神的な部分)におけるスペシャリストです。2020年の時点で、日本での合格者はまだ11人しかいません。

奥田順之獣医師は、日本で初めて動物の精神科を立ち上げたことで知られています。

「頼れる人がいないのならば、自分で考えて行動するしかない!」
「ぼく(犬)がしっかりしなきゃ」
と犬が思ってしまって、物音や気配に敏感になってしまい、

結果的に、問題行動と言われてしまっているわけです。

つまり、「吠えるからやめさせる」を繰り返すより、
「犬にとって頼れる飼い主さんになる」を優先した方が、
問題解決に効率的
と言えるのです。

このように見方を変えると、
「無駄吠え対策法」の穴が見えてくると思います。

このまま無駄吠え対策を続けますか?

「1日でも早くいい子になってほしい」
「いちいち吠えるストレスから解放されたい」

そう思うのは確かですが、
犬の気持ちそっちのけの対策法で吠えなくなったとして、
今後、愛犬と信頼しあって生活することができますか?

数時間、数日かかってでも、
一度「犬にとって信頼できる人になる方法」を身につけるほうが、他の問題行動の抑制にもなり
将来的にもメリットが増えます。

色々な対策法を毎日毎日試して模索して、
犬に働きかけるよりも、
一回きちんと人間が知識を入れる方が、
労力的にも時間・日数的にも負担が少なくなります。

これから「どうして吠えるんだろう」と悩み続けて過ごすより、
犬との関係性という根本を直して、
愛犬から信頼されてコミュニケーションを取れるようになった方が、
毎日がもっと楽しくなります

犬の気持ちがしっかりこちらを見てくれるようになると、
連携感も出るし、
愛犬も飼い主さんも、お互い「一緒にいてよかった」と思う気持ちがもっと高まります

くわしく学ぶには?

ここで一度、
しっかり犬のしつけのプロに教わることをおすすめします。

もちろん、本やネット記事、無料動画サイトなどで見て学ぶこともできます。

しかし、接し方の細かいニュアンス声のトーンなどは
文字や一般的なしつけ動画などでは、
正しく理解しにくいという難点があります。

さらに、情報を得ることはできても、
普段の自分自身の声や態度について、
自分であれこれ細かく気づいて直すのはなかなか難しいものです。

プロに教わる具体的な方法としては次の方法が考えられます。
「しつけ教室に通う」
「訪問トレーナーさんに頼む」
「しつけ教材で学ぶ」

しつけ教室に通うなど、直接教えてもらう場合は、
次の点に注目して探しましょう。

  • 飼い主さんへのアドバイスを徹底している
  • トレーナーさんが指導するだけでなく、
    飼い主さんもトレーナーさんの前で実際にしつけ練習をさせてもらえる

しつけ教材の場合も同様に、次の特徴があるものがおすすめです。

  • 飼い主さんの仕草や声のトーンなどの細かいところまで学べる
  • 学んだことを再現しやすい工夫がされている

※しつけ教材に関しては、下記のおすすめ教材の紹介記事もよかったらご参考にお使いください。

ちなみに、
しつけ教室の場合の相場は、
1時間のレッスンで約5千円〜1万円
(解決するまで複数回通う必要があります)

しつけ教材は、DVDやマニュアル本、会員サイト制などがあって、
購入金額は1万6千円〜1万9千円ほどです。

何かをしっかり学ぶときには、もちろんある程度のお金はかかりますが、
これからも犬の気持ちとすれ違いながら過ごすのならば、
愛犬との穏やかな生活を目指して、
いちどこの機会に踏み切ってはいかがでしょうか。

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