イヌバーシティのこれってどうなの?しほ先生流のホールドスチル編

イヌバーシティのこれってどうなの?しほ先生流のホールドスチル編

イヌバーシティに関する、
世の中からの印象を追っていく中で、

「ホールドスチルって古い方法って聞いたけど、平気なの?」

という声がありましたので、

この記事では、
「イヌバーシティ式ホールドスチル」について解説していきたいと思います。

記事の概要

しほ先生の、
具体的なやり方はどんな感じなのか、

ホールドスチルによって目指すもの、
このトレーニングの方針はどんなものなのか

という部分をまとめています。

ホールドスチルのやり方例

ドッグトレーナー(訓練士)によって、
目指す犬の意識の方向性や、
具体的なやり方に様々な種類がある
「ホールドスチル」ですが、

ここでは、
大まかなやり方のタイプを紹介します。

犬の姿勢の取り方
・タイプA:犬を座らせた状態(お座りの状態)にさせ、人が犬の背後から抱き抱えるのがベースの形。
・タイプB:犬を仰向けに膝の上に寝かせた状態で固定、または床の上に仰向けに寝かせて両足で挟み固定するのがベースの形。

「服従心」の捉え方による方向の違い
・タイプA:ホールド中に、犬が動いた場合、叱る。「飼い主に逆らわせない」という部分を重点に置いた方針
・タイプB:犬の意思に負けないで固定を徹底し「飼い主には力で敵わない」と悟ってもらう、という一方、「飼い主に身を委ねることは安心できる」という意識を育てることが目的。

※ここでは、わかりやすく2つの対照的なやり方を挙げましたが、実際、さらに細かな方針ややり方を選び分けてやっている人もいます。

イヌバーシティはどっちのタイプ?

イヌバーシティ式のホールドスチルは、
どちらもBのタイプをとったものになります。

具体的な流れとしては、
仰向けという無防備な姿勢のまま、というのがポイントです。

その状態で、
マズルや手足を触られたりするのを受け入れるように働きかけていき、

最終的には、
そんな格好でも、うとうとして寝てしまう、というところまでを一区切りとしています。

単に、
犬の動きを制限するというだけでなく、
犬の心理を利用して、安心感をうまく育てることができるのが、このやり方の特徴です。

イヌバーシティ式ホールドスチルの特徴

やり方の形は上記で簡単に紹介しましたが、

ここでは、
それに加えた、しほ先生流の細かな特徴について触れていきたいと思います。

しほ先生の行うホールドスチルは、
犬に恐怖や痛み、威圧感を与えることは絶対NGとされています。

実際のレクチャーでは、
犬が抵抗して逃げようとしても、
マズルを覆う手は締め付けてはいけない、
体をホールドしつつも、押さえ込んではいけない

など、細かなニュアンスを重要視しています。

さらに、しほ先生の方法では、

途中で唸ったり、噛みつこうとしたり、
被害妄想的にキュンキュン騒いだりした時でも、

「叱る」という方法は一切取りません。

そもそもの目的として、
「飼い主には、力では敵わない」
「自分は群を引っ張っていく側ではなくて、従う側の立場なんだ」

という感覚を教えながらも、

「人間の手は優しくて安心できるもの」
「手足や口を触ってくるけど、危害を加えてくるわけじゃない」

という理解をしてもらうことも、同時に目指しているため、

マイナスな要素は絶対に与えないことが徹底されています。

もちろん、やっていることとして
「自分の思い通りにことが運ばれない」
という制御状態にはなりますが、
最終的には、それがいい形で諦めがつきます。

人間に例えると、
「母ちゃんには、わがまま言っても通じないし、敵わないんだよな。」と言った、親子間の立場の違いの感覚という感じです。

威圧的・支配的なものではなくとも、
親子間には、絶対的な立場の違いがありますよね。

このトレーニングでは、
飼い主と犬もそのような関係を目指していくのが基本となります。

ここがポイント

今どきのしつけ法で、
ホールドスチルをとり入れるのは正解なのか?
という部分についてですが、

最終的に、
「犬を安心させる」というゴールを持つ、
イヌバーシティ式のホールドスチルに関しては、

犬との関係直しや、しつけに大いに役立つので、取り組んで正解だと言えます。

平たく捉えれば、
犬を拘束して、なんか可哀想じゃない?
というふうに見えるかもしれませんが、

目指す先、本質をみてみると、

ホールドスチルを行うことによって、
自分の立場を知って、考えや行動をこちらに合わせる意識を育てることができるため、
むしろ有効なトレーニング法と言えます。

また、
イヌバーシティ式のやり方に関しては、
細かなニュアンス部分含め、個々の犬の反応に合わせて臨機応変に対応できるようになっているため安心です。

生き物に対しても、
人間同士の接し方の基本としても、
「嫌がることを無理にしてはいけない」
という前提はありますが、

このトレーニングで行っているのは、
「苦手が大きくなって、事あるごとにストレスを感じる」
というリスクを減らすためのものであり、

最初は嫌がったとしても、
通るべき通過点とし必要です。

慣れないまま過ごしていると、
苦手になりやすい・悪化しやすい部分だからこそ、
慣れさせることに重点をおいているというわけです。

以上、
イヌバーシティでのホールドスチルのやり方、安全性について解説させていただきました。

◆イヌバーシティの公式サイトはこちらからもご覧になれます。

◆情報収集にこちらの記事もよかったらご参考にご覧ください。

◆これってやっていいの?という疑問についての関連記事はこちら

この記事へのコメントを書く